モテる仕組みから学ぶ会話術

進化心理学における「モテの5大原則」と、体の健康・心の健康・知性という3大要素を整理し、そこから信頼される関わり方と具体的な会話の質問例につなげます。

今回は“モテる仕組みから学ぶ会話術”。

なかなか興味をそそるタイトルじゃないでしょうか(笑)?

セラピストは1対1でクライアントと関わることが多いと思いますが、モテるという意味合いではないとしても信頼してもらって好意を持ってもらうことはやはり重要だと思われます。

そこで今回はモテる仕組みというものを理解して普段の仕事に活かしてもらえたらと思います(プライベートでも役立つかもしれませんね)。

それでは始めていきましょう。

モテの5大原則

男性が女性からモテる、女性が男性からモテるそれぞれ違いはありますが、今回は出来るだけ共通の要素を抽出してみます。

以下はニューメキシコ大学の進化心理学者であるジェフリー・ミラー博士が提唱しているもので、モテの5大原則というもの。

  1. バイアスではなく科学を使って決断せよ
  2. 相手の視点を常に意識せよ
  3. 自分なりの「魅力」を探すべし
  4. 常に正直であれ(自分にも他人にも)
  5. ウィンウィンを狙うべし

それではそれぞれについてみていきましょう。

バイアスではなく科学を使って決断せよ

バイアスとは人の思考や行動に偏りが生じること、ならびにその要因のことを言います。

巷には「〇〇したらモテる」という説はいろいろあるものの、それが科学的に実証されていなかったりただの通説、というのはよくあること。

人の心理や生物学的な特性など科学的な知見から判断した方が“モテる”という現象についても間違いが減るでしょうね。

相手の視点を常に意識せよ

これは何事においても重要だと思いますが、“モテる”という点においてもやはり大事なポイント。

何か行動する時に困った時は常に「相手はどう感じるか?」ということを考えると正しい判断をしやすくなると思うので意識しておけると良いでしょう。

自分なりの「魅力」を探すべし

これも大事なポイントで、他人と比べたら自信を失ってしまうこともあるかもしれませんが自分なりの魅力をアピールすることができれば人から好意を持ってもらうことにつながる可能性は高まります。

後半で解説するモテるための要素の中からも、自分なりの魅力を見つけることができるかもしれないのでぜひ探してみてください。

常に正直であれ(自分にも他人にも)

やはり嘘をついたり、人によって態度を変えるなどの行動は信頼感を失うきっかけになりやすいと考えられます。

自分自身の気持ちをごまかさず、関わる相手に対しても誠実に対応することで“モテる”ということにつながるでしょうね。

ウィンウィンを狙うべし

やはり人間関係なので、相手にとっても自分にとってもメリットのある関係性を作ることは大事でしょう。

相手の視点に立って求めているものを探しつつ、自分自身の求めていることと合う状態を作ることができれば良い関係性が作りやすいと考えられます。

このようにモテる5大原則についてみていくと、セラピストとしてクライアントに関わる時に重要なポイントと共通することも多いんじゃないかと思います。

続いてより自分がモテる存在になるために重要な要素についても深掘りしていくのでぜひ学んでみてください。

モテるための3大要素

ここで“性淘汰”という概念を紹介しますが、これは結局動物は遺伝子的につねに自分の生存率を高める方向を選ぶ、というもの。

ここでも男性が女性に求めるもの、女性が男性に求めるもの、それぞれ細かくみていくと違いがあると思われますが、共通の要素として考えられるのが①体の健康 ②心の健康 ③知性の3つになります。

なんとなく①②については分かりやすいかもしれませんが、人間として遺伝子的な優位をアピールする上では脳機能も要素に入ってくるので、知識が豊富、面白いジョークが言える、芸術的なクリエイティビティもある、というあたりの重要性も増してきていると考えられます。

また“新奇探索傾向”という言葉もあるようで、男女どちらも新しい体験を求めるものだから、相手にとって新しさを提供できるようなアプローチを考えていけると良いとも考えられます。

後半の知性の部分で会話術にも繋がる内容が出てきますが、順番に体の健康・心の健康・知性とみていきましょう。

体の健康

やはり体が健康であることは印象が良くなりますよね。

ファッションのような外見もモテの要素にはなると思いますが、肌の質や姿勢、目の輝きのような内面的な健康状態は相手に伝わるものです。

生物的に考えた時にも、相手が良い遺伝子を持っているのか?良い親になれるのか?生存能力があるのか?といった観点は考慮されるため、そこで「体が健康である」ということはプラスに働くと考えられています。

セラピストとしては体についての理解が深いと思うので、まずは自分自身が健康であることを目指していくと相手からの印象も良くなるでしょう。

心の健康

心の健康について考えた時に、もう少し細分化した要素で捉えると以下のようなものが重要だとされています。

幸福感/満足感 ユーモア 遊び心 開放性 回復力

それぞれが精神状態の健全さを示すものになっています。

例えば幸福感/満足感は現在の生活や仕事に対してどう思っているか、というようなことで雰囲気にも滲み出てきますよね。

ユーモアや遊び心のようなものも大事で、いかに生活や仕事がきっちりできていたとしてもそれに追われていたら健全ではないですし、余裕の部分も重要です。

開放性も近いところですが、普段は真面目だけどたまにはぱーっと遊べる、ということも好印象ですよね。

あとは回復力、レジリエンスとも呼ばれますが、何か困難があった時にすぐに潰れてしまうんではなく、なんとかそれを乗り越えたり、落ち込んだ状態からすぐに回復できる、ということもメンタルの強さだと思います。

体の健康に加えて、このような心の健康を身につけていくことで相手から好印象を抱いてもらえることに繋がるでしょう。

知性

あとは知性というものですが、これも深掘りしていくといくつかの要素に分かれます。

社会的知性 感情的知性 言葉的知性 実用的知性 交配的知性 学問的知性

社会的知性や交配的知性はいわゆるコミュニケーションのうまさ、のようなもので、相手の考えや欲求を理解して行動することができる人間力のようなもの。

感情的知性も少し近いですが、自分の感情を理解すると共に相手の感情も理解してうまく関係性を築けるか、ということですね。

言葉的知性や学問的知性は、言葉を使って自分の考えていることをうまく伝えたり集団を動かすことができる、またそれが感情だけでなく学問的なことに基づいているとより印象は良くなるでしょうね。

そして実用的知性ということで日常のトラブルをいかにうまく解決できるか、状況に合わせて適切な戦術やツールを選ぶことができるか、というあたりがこれになります。

先ほどの体の健康、心の健康、と合わせてこれらの知性が高い人はやはり他人からの印象も良くなるでしょうし、モテる要素になると考えられます。

モテる会話術

やっとここで今回のタイトルにある会話術の話になりますが、ここまでの内容を理解すると結局のところ相手の立場に立って、知性を活かしてうまくコミュニケーションを取れるかが重要になってくることがわかると思います。

以下は人間関係のリサーチで有名なガース・フレッチャーという研究者がまとめた「誰かと親しくなるためにはどうしたら良いのか?」という問いに対する答えとして挙げられた質問例を紹介していきますね。

あなたが情熱を注いでいることは何ですか? 今までもらった、またはあげた中で最高のプレゼントは何ですか? あなたの普段の一日はどんな感じですか? 読んでいるもの、見ているものについて話す もし一生一種類しか食べられないとしたら、それは何ですか? どんな休日を過ごすのが好きですか? 今日、何か驚くようなことがあった? 今までもらった人生のアドバイスで、一番良かったものは何ですか? あなたの友達はどんな人ですか、またはあなたの人生で特別な人は誰ですか? 子供のころはどんな子でしたか? どんなことにイライラしますか? あなたが学びたいこと、もっと上手になりたいと思うことは何ですか? 今までで一番恥ずかしかったことは何ですか? 人生で最も誇りに思うことは何ですか?

会話をする時の質問の例にはなるんですが、ここからうまく深掘りして相手の感情を探っていくことができれば良い関係性を築くきっかけになると思うので参考にしてみてください。

自信を持つためには

これまでいろいろ知識を学んできたと思いますが、最後は自分に自信を持てるか、ということも重要な要素だと考えられます。

自信とは「領域特化型」の能力である、という考え方があって「自信がある人」というのは何でもかんでも自信満々なようなイメージがあるかもしれませんが、そんな人は実際のところなかなかいません。

たいていの人は「スポーツには自信があるが、金儲けには自信がない」とか「冗談は下手だが、誠実さには自信がある」みたいに、固有の領域にのみ自信があるはずです。

まずは何か1つでも「これには自信がある!」という能力を身につけるのが重要でしょう。

恋愛においては“マタイ効果”という現象がある、と言われていてこれはある人がいったんモテ始めると、何らかの問題があってもモテ度が加速していく現象のこと。成功が成功を生む「正のフィードバックループ」がある、というようなものですね。

また進化心理学では「配偶者選択のコピー戦術」と呼ばれていて、多くの人たちは「この人はモテてるんだから、なんか素晴らしい特性を持っているに違いない」と思い込む心理を持っている、というようなものもあります。

セラピスト活動においてもまずは何か1つ自信を持てる能力を身につけて他人からの信頼を得ていくと、それが徐々に口コミのような形で広がってより多くの人からの信頼も集めていく、という方向に発展していく可能性があります。

参考にしてみてください。

まとめ

今回は“モテる”というところから、その原則や要素を抽出して会話術につなげる内容を共有しました。

いったん知ってしまうと当たり前のようなことですが、頭の整理ができると人と良い関係性を築く時の参考になると思います。

セラピストとして専門性を身につけると共に、このようなコミュニケーションにおけるポイントを学ぶことでより仕事が発展していくと思うので、ぜひ今後に活かしてもらえたらと思います。

参考文献・出典